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ロクイチ工房

趣味でミニバイクの修理等をしています。質問には気が向いた物だけ返信します。

GR80 レストア後の修理依頼 シフト不良


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塗装から何から全てに至るまでレストアされたGR80!青春を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

とまぁ、事の発端はキャブレターのO/Hを依頼された事から始まりました。

既にKITを持ち込んで頂いていたので、作業自体はあっさり終えました。

現地でキャブレターを組み付けてレッツゴー!

...パィーン!パイーン!パイーーン!と快調に走っているかに見えるが、トップギアからシフトダウンしようとした時に異変が起きた!!

シフトがチェンジ出来ない!!

古いバイクを久しぶりに動かしたら稀にあるシフトチェンジが出来ない原因であるクラッチが貼り付きも考えたが、発進からシフトアップは快調に出来ていたし、現時点でもクラッチは切れる。そのまんまシフトチェンジが出来なくなったという表現がピッタリのこの状況。今まで不具合なく乗っていて急に症状が出たのなら通常のトラブルシューティングが考えればいいのだが、他でレストアされてきたばかりなので、通常のトラブルシューティングでは考えられない事もあるので、一時車体を預かる事にした。

 

考えられる事は、おおまかに3つ。

·クラッチ系

·シフター系

·ミッション系

さて、預かって早々にギヤオイルを抜いて、クラッチ側のケースを外した。

もちろん潰し易い箇所から順番に潰していくのが基本。まずはクラッチから。
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 黒くなった右の3枚が古いクラッチディスク。シフトチェンジが出来ない直接的な原因ではなかったが、せっかくだから交換しようよ!と言う事で交換しました。

そして、次はシフター系に進んで行くわけなんだけれど、シフトレバーの爪がシフトドラムに引っ掛からずスカスカの状態になってしまっている!

シフトドラムのストッパープレートの皿ネジの頭も若干潰れてるし、何か匂うぞ?

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シフトドラムのプレートを外すと...
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ピンが入って無い。

ステンの細い棒を切って削って作りました。

そこまではいいが、シフトドラムの動きが妙に渋い。

そういえば、結構シフトペダルも渋かった。

一番敬遠していたミッションの分解になるとは...!!!

四の五の言ってても、仕方がない。

そう!ヤるしかないんですよ。ヤるしか。

ケースを止めているボルト類を全て外し、

【SST】クランクケースセパレーターを使ってケースを割る。※無理な力は必要ないので、明らかに固くなったらケースが斜めに外れて行ってないか、ボルトが残ってないかを確認してください。

 

セパレーターの写真撮るの忘れました(汗)
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本来シフトドラムはミッションを外したフリーな状態ではスルスルと滑らかに回るものですが、今回は何か引っ掛かりがありましたのでケース側の穴を#1000で比較的滑らかにしました。(無理に入れ込んだんじゃないの〜?)

クランクベアリングがクランクシャフト側に残っていたので【SST】ベアリングプーラーを使ってクランクシャフトからベアリングを外します。ベアリングをヒートガン等で温めると外し易くなります。

外したベアリングはクランクケース側にセットします。

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接触面に液体ガスケット(耐熱、耐油、耐ガソリン)オススメはDAYTONAガレージの【モトシール1かな】を塗る。

【SST】クランクシャフトインサートツールを使い、液体ガスケットが硬化する前にクランクケースを真っ直ぐ嵌めて行きます。(絶対に無理な力で締めて行かないでください。クランクシャフト、ベアリングが破損する恐れがあります。)

 

この手のエンジンが初めての人は、ケースが途中から上手く入って行かない「なんでだ?なんで入らない?」と思うと思います。

 

少しだけヒントを与えましょう。

『外すものはケースを止めているボルトだけではありませんよ?』

 

で、上手く嵌め込んだら、液体ガスケットが完全硬化するまで24時間は寝かしてあげましょう。

エンジンを眺めながら、24時間液体ガスケットの完全硬化まで一緒にうっとりするのも悪くありませんが(※変態注意)この間に、他の作業をやりましょう。

シフトの動きを確認しておくと尚イイでしょう。
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頭の潰れていた皿ネジも新しく交換しました。

 

 

そして翌日

 

エンジンを搭載して。
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元気に旅立って行かれました。

 

 

 

 

Another Episode

【納車予定時刻30分前】
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先日O/Hのキャブレター。

フロートは再利用のようで、安心してそのまま組付けました。いやぁ慢心ですね。

何かガソリン臭いな。と思っていたら...

実はこのフロートの高さが合っていなかったので、オーバーフローが発生していました。

納車前に、焦るわ(¯―¯٥)